恋色デイズ
「あの、私、愛梨と仲良くて、入学式終わった後、愛梨が言ってたから……」
「あ、そうだったんすか。じゃあ、俺の事も、要から聞いてました?」
「えっ?」
「は、珀っ」
不可解な事を言った珀くんを、望月くんが慌てて止めようとした。
しかし、珀くんはにやけた顔をしながら、私に小声でこう言って来た。
「…実は、要から色々聞いてて……。
橘先輩の事を……」
「あぁーーっ!!」
いきなり、望月くんが大声をあげた。
ホームの途中を歩いていたから、周りの人たちが怪訝そうな顔をして、私たちの方を見た。
「んだよ要、うるせーよ」
顔を歪めながら、珀くんが言った。
「は、珀っ、今から先は、言うの厳禁だから!!」