恋色デイズ


「だって、愛梨が言ってた珀くんに、実際に会ったから…… 珀くん、少し美形だよね」


「へ? ダメだよ穂香~、珀くんに乗り換えちゃ」


「えっ?」


愛梨は何を言ってるんだろ。


「愛梨、どういう意…」


そう聞こうとした瞬間、タイミング悪く、篠原先生が入って来た。


「ごめん穂香、後でね」


愛梨が慌てて席に向かってしまい、私も仕方なく席に着いた。


「はいはい、皆聞けぇー。今日はいよいよ、体育祭本番だ。
皆が参加する、最後の体育祭だから、優勝目指して頑張ろうな!」


篠原先生の言葉に、皆が「おーっ!」と雄叫びをあげ、一斉に盛り上がった。


私たちは、もう高校3年生。


だから、これが最後の体育祭になる。



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