恋色デイズ
しかし、交流タイムはすぐにスタートの時を迎えてしまう。
「じゃ行きまーす。…よーい、どん!」
生徒会の人の合図で、交流タイムがスタート。
一応新入生の輪の所まで行ってみたものの、声を掛けるなんて無論出来ない。
愛梨は、もう組んでるんだろうな…。
私も愛梨みたいな勇気があればいいのに……。
新入生の輪の前で固まっていると…
「先輩、1人ですか?」
え、わ、私?
慌てて振り返ると、1人の男子が、私の事をじーっと見ていた。
あっ、チャンス!
「う、うん、1人だよ」
「じゃあ、組んじゃいましょっ!」
男子は無邪気な笑顔になると、私の手を握って、座るよう促した。