[短篇集]きみが忘れたむらさきへ。
吹いて、飛んで、羽ばたいて。
◇
『吹いて、飛んで、羽ばたいて。』
僕らの背中に羽があったのなら
あの青に焦がれるままに、羽ばたいて
誰も知らない場所に辿りついて
手探りで、もがきながら、
沈めたのかもしれないのに
どうせ夢で終わってしまうから
僕らはもう一度、眠ることにした。
【墜落飛行】
【沈没飛行】
【無力飛行】
(目が覚めたら、きみを知るためのキスをしよう)
(20161204)