わたしがあなたを愛した証拠
誕生日は1日違い。


家は隣り合わせ。


親どおしも仲が良く、昔から一緒に旅行にも行っていた。


わたしの記憶にはいつも遥輝がいた。


これからもいると信じていた。


「遥輝・・・ごめんなさい」


遥輝は【ごめんなさい】という言葉が嫌いだった。


いつも『ごめんよりありがとうの方が嬉しい』と言っていた。


でも、今のわたしには遥輝に【ありがとう】という言葉は言えない。


いや、言う資格なんてない。


「・・・戻りたい」


素直な本音だった。


ほんとは遥輝はわたしを恨んでいるんじゃないのか。


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