私は道化師-ピエロ-。
最初は、私たちは同じくらいの速さだった。


だんだん真琴が遅くなった。


私は、雨を斬るように無我夢中で通学路を走り抜けた。


走りつづけて、家の近くの公園で一回足を止めた。


「っはぁ…はぁ…疲れたー!真琴大丈夫ー?」


後ろを振り向いた。

「…ま…こと?」


真琴がいない。


学校からこの公園までは一直線。


曲がり角はないのに真琴が見当たらない。



―胸騒ぎがした。



私は今まで走った道を少し戻った所で気がついた。



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