狂気の王と永遠の愛(接吻)を~イベント編~
叶えられた願い
―――突如、悠久の王・キュリオが出した"絶対なる規則"は瞬く間に国全体へと広がっていく。
それは女神一族に関するもので、直系・直系以外の血筋にまで至る男性蔑視を一切禁ずるというものだった。
女性と変わりなく、その立場は尊重されるべきである。
としたものだが…
後にガーラントがキュリオの執務室を訪れた際、こんな会話がされていたという。
"ふぉふぉふぉっ!思い切った事をなされましたなキュリオ様"
"…そもそも"女神"の称号を剥奪してしまえばそのような悩みもなくなるものを…私にとっては不本意だが仕方ない…"
"今回の件はアオイ姫様のご意見が大きかったとお聞きしておりますが、キュリオ様を動かされるとは…"
"…あぁ、あの子は弱き者を見過ごせない性格なんだ。理想を追いかけているようなところがあってね…"
"…ふむ…しかしそのように純粋な考えもまた、時には必要なのではありませぬか?"
"……"
ガーラントのアオイを想う気持ちも理解できる。
真っ直ぐな心を持つ彼女の瞳にうつるものは、私情が絡むことのない優しい世界だからだ。
"…言いたい事はわかる。…が、簡単には頷けない部分があってね…"
"ふむ…"
"…スカーレットのためにアオイは動いた、という考えが頭から離れないんだ"
"なるほど…姫様はスカーレット殿と接触されたのですな…"
ガーラントが納得するあたり、彼もその事情はよく知っていることが伺える。
"じゃが…わしから見ても女神一族の掟ほど無意味なものは他にありませぬ。姫様が結果的に個人を助けた事になろうとも、それが今存在している女神一族の男…さらにはこれからの一族の未来を変える事にも繋がりましょう"
あくまで個人の肩を持ってはならない王の立場を考えれば、女神一族の話はその血筋の者たちの話し合いで解決しろと言うべきところなのだ。
しかし…キュリオが気にしているところはそんなところではなかった。
"……"
(…あの二人が特別な感情を持っているのではないかという疑いが私を苦しめる…)
それは女神一族に関するもので、直系・直系以外の血筋にまで至る男性蔑視を一切禁ずるというものだった。
女性と変わりなく、その立場は尊重されるべきである。
としたものだが…
後にガーラントがキュリオの執務室を訪れた際、こんな会話がされていたという。
"ふぉふぉふぉっ!思い切った事をなされましたなキュリオ様"
"…そもそも"女神"の称号を剥奪してしまえばそのような悩みもなくなるものを…私にとっては不本意だが仕方ない…"
"今回の件はアオイ姫様のご意見が大きかったとお聞きしておりますが、キュリオ様を動かされるとは…"
"…あぁ、あの子は弱き者を見過ごせない性格なんだ。理想を追いかけているようなところがあってね…"
"…ふむ…しかしそのように純粋な考えもまた、時には必要なのではありませぬか?"
"……"
ガーラントのアオイを想う気持ちも理解できる。
真っ直ぐな心を持つ彼女の瞳にうつるものは、私情が絡むことのない優しい世界だからだ。
"…言いたい事はわかる。…が、簡単には頷けない部分があってね…"
"ふむ…"
"…スカーレットのためにアオイは動いた、という考えが頭から離れないんだ"
"なるほど…姫様はスカーレット殿と接触されたのですな…"
ガーラントが納得するあたり、彼もその事情はよく知っていることが伺える。
"じゃが…わしから見ても女神一族の掟ほど無意味なものは他にありませぬ。姫様が結果的に個人を助けた事になろうとも、それが今存在している女神一族の男…さらにはこれからの一族の未来を変える事にも繋がりましょう"
あくまで個人の肩を持ってはならない王の立場を考えれば、女神一族の話はその血筋の者たちの話し合いで解決しろと言うべきところなのだ。
しかし…キュリオが気にしているところはそんなところではなかった。
"……"
(…あの二人が特別な感情を持っているのではないかという疑いが私を苦しめる…)