狂気の王と永遠の愛(接吻)を~イベント編~

伝わらない想いⅡ

キュリオは遅い夕食を口にすると早々に階段を上がっていく。

一度アオイの部屋の前で立ち止まり、ノブに手をかけて目を閉じた。


「…これでは意味がないな」


あと数日、視線も言葉も交わせぬであろうことを覚悟したキュリオは扉に額を押し当て、ため息をついた。


「おやすみ…アオイ…」


重い足取りで自室へと戻ったキュリオはそのままの足で湯殿へと移動する。
気にならない程度の疲労だが、やはりアオイのことが堪えているようだった。


浴びるように身を清めるとバスローブで身なりを整えたキュリオは水のグラスを傾けながらベッドに向かう。

すると…


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