狂気の王と永遠の愛(接吻)を~イベント編~
子猫の食事
ピョンとダルドの膝から飛び降りたアオイ。
しなやかな手足がその衝撃を柔らかく受け止めてくれた。
するとあまり嗅いだことのない匂いが鼻を擽(くすぐ)り、視線を向けた先には…
「…これだけ毛並みの美しい猫だ。どこかで飼われていたのだろうな」
キュリオの足元に金属の器が二つ。
ひとつは見慣れたミルクに、もうひとつは…
『…?』
色とりどりの小さなビスケットのような乾物が器に盛られている。
子猫のアオイはとりあえずミルクで喉を潤すと、初めて食する固形物を口に含んだ。
―――カリカリ…
(…味がしない…)
体を丸めて器に顔を寄せる子猫の口元がにわかに動き、それを見届けたキュリオは安心したように微笑んだ。
「まだまだたくさんある。好きなだけお食べ」
子猫の眉間を指先でなぞるキュリオ。
相変わらずその手は優しかったが、その手は一向に自分の食事へと伸ばされる気配は感じられない。
しなやかな手足がその衝撃を柔らかく受け止めてくれた。
するとあまり嗅いだことのない匂いが鼻を擽(くすぐ)り、視線を向けた先には…
「…これだけ毛並みの美しい猫だ。どこかで飼われていたのだろうな」
キュリオの足元に金属の器が二つ。
ひとつは見慣れたミルクに、もうひとつは…
『…?』
色とりどりの小さなビスケットのような乾物が器に盛られている。
子猫のアオイはとりあえずミルクで喉を潤すと、初めて食する固形物を口に含んだ。
―――カリカリ…
(…味がしない…)
体を丸めて器に顔を寄せる子猫の口元がにわかに動き、それを見届けたキュリオは安心したように微笑んだ。
「まだまだたくさんある。好きなだけお食べ」
子猫の眉間を指先でなぞるキュリオ。
相変わらずその手は優しかったが、その手は一向に自分の食事へと伸ばされる気配は感じられない。