狂気の王と永遠の愛(接吻)を~イベント編~
復帰したアラン
「きゃぁああっ! アラン先生!! 寂しかったぁあっっ!」
「またイケメン度が増してるっっ! 眩しすぎるんだけど!?」
「いい匂い~! マジ王子っっ!!」
王としての仕事が忙しかったキュリオは、ここ数日副担任の職(アラン)を一時休止していた。唯一、彼の身分を知っている学園長がうまく取り計らってくれたため、さほど大きな騒ぎにはならなかった。
『アラン先生どうしてたんだろうね? 病気とかじゃなさそうだから安心したけど……』
ミキが声を下げながら背後のアオイを振り返る。
『うん……、でもすこしお疲れ気味かも……』
(出掛けてお仕事をされることは少なくなったけど、相変わらず執務室に籠りっきりだし……)
それでも合間をみて会いに来てくれるのだからキュリオに感謝せざるを得ない。
そして食事中も笑みを絶やさず接してくれるのは他でもない自分の為だろう。
『えー? そう見える? 肌もちょーツルツルだし……ってアンタがそう見えるならそうかもしれないねぇ』
『……どうして?』
意味深な言葉を呟いた親友にドキリとしながらも聞き返す。もしアランとの関係性がバレてしまったら学園にいられなくなるかもしれないという不安と、なによりもキュリオに迷惑がかかることをアオイは恐れていた。
『んー……うまく説明できないけどさ、アオイとアラン先生ってよく見つめ合ってるじゃーん?』
心の中ではアオイとシュウがうまくいくことを願っているミキだが、アオイとアランの間に流れる刺激的なムードが好きなのも事実だ。
『そ、そんなこと、……っななないって……!!』
(ミキ……絶対面白がってる……っ!)
気づかれてはなるまいと必死に隠そうとすればするほど、彼女の瞳はいやらしく何かを期待する色を強めていく気がする。
『ふ~ん? そのチョーカーも実はアラン先生からだったりして!』
『……えっ!?』
後ろから背中を叩かれたように激しく脈うつアオイの心臓。
下手なことを口走ってしまうのは危険だと判断したアオイだが、隣りから出された助け船に喜んで飛び乗った。
『……うるせーよミキ』
『うるせーって何よ! せっかくのアラン先生が復帰したんだし、これくらいいいでしょ!』
『……シュウ大丈夫? 寝不足なの?』
『まぁな……』
アオイに声を掛けられ、なぜか照れくさそうに顔を伏せて眠りの姿勢に入った少年に首を傾げる。
『……シュウ? どうかした?』
『ヤダねこの子は! 無粋なこと聞いちゃいかんよ!!』
『うん……?』
(ミキは何か知ってるみたい……。私、やっぱりお勉強不足なのかな……バレンタインデーも知らなかったし……)
こうしてシュウはほとんどの時間を寝て過ごし、アオイとミキはそれなりに勉強に打ち込んで昼を迎えた。
「またイケメン度が増してるっっ! 眩しすぎるんだけど!?」
「いい匂い~! マジ王子っっ!!」
王としての仕事が忙しかったキュリオは、ここ数日副担任の職(アラン)を一時休止していた。唯一、彼の身分を知っている学園長がうまく取り計らってくれたため、さほど大きな騒ぎにはならなかった。
『アラン先生どうしてたんだろうね? 病気とかじゃなさそうだから安心したけど……』
ミキが声を下げながら背後のアオイを振り返る。
『うん……、でもすこしお疲れ気味かも……』
(出掛けてお仕事をされることは少なくなったけど、相変わらず執務室に籠りっきりだし……)
それでも合間をみて会いに来てくれるのだからキュリオに感謝せざるを得ない。
そして食事中も笑みを絶やさず接してくれるのは他でもない自分の為だろう。
『えー? そう見える? 肌もちょーツルツルだし……ってアンタがそう見えるならそうかもしれないねぇ』
『……どうして?』
意味深な言葉を呟いた親友にドキリとしながらも聞き返す。もしアランとの関係性がバレてしまったら学園にいられなくなるかもしれないという不安と、なによりもキュリオに迷惑がかかることをアオイは恐れていた。
『んー……うまく説明できないけどさ、アオイとアラン先生ってよく見つめ合ってるじゃーん?』
心の中ではアオイとシュウがうまくいくことを願っているミキだが、アオイとアランの間に流れる刺激的なムードが好きなのも事実だ。
『そ、そんなこと、……っななないって……!!』
(ミキ……絶対面白がってる……っ!)
気づかれてはなるまいと必死に隠そうとすればするほど、彼女の瞳はいやらしく何かを期待する色を強めていく気がする。
『ふ~ん? そのチョーカーも実はアラン先生からだったりして!』
『……えっ!?』
後ろから背中を叩かれたように激しく脈うつアオイの心臓。
下手なことを口走ってしまうのは危険だと判断したアオイだが、隣りから出された助け船に喜んで飛び乗った。
『……うるせーよミキ』
『うるせーって何よ! せっかくのアラン先生が復帰したんだし、これくらいいいでしょ!』
『……シュウ大丈夫? 寝不足なの?』
『まぁな……』
アオイに声を掛けられ、なぜか照れくさそうに顔を伏せて眠りの姿勢に入った少年に首を傾げる。
『……シュウ? どうかした?』
『ヤダねこの子は! 無粋なこと聞いちゃいかんよ!!』
『うん……?』
(ミキは何か知ってるみたい……。私、やっぱりお勉強不足なのかな……バレンタインデーも知らなかったし……)
こうしてシュウはほとんどの時間を寝て過ごし、アオイとミキはそれなりに勉強に打ち込んで昼を迎えた。