狂気の王と永遠の愛(接吻)を~イベント編~
「……君たちの気持ちは嬉しいが、私の用件はそれだけではない。アオイに大事な話があるんだ」
立場をわきまえている彼らには、もっともらしく深刻な表情を浮かべ言葉少なめに伝えるだけで十分だ。
例え、その内容がホワイトデーの贈り物の話だとしても。
「大事なお話、……ですか?」
まさかの言葉に目を丸くしているアオイ。
そしてその後方で勢いよく頭を下げたのはアレスだった。
「……っ! も、申し訳ございません! 出過ぎた真似をっ……いくぞカイ!」
半ば蒼白になりながら呑気にアオイのノートをめくっている剣士の腕を掴んだ。
「痛ててっ! 引っ張るなって! あっ……! アオイ姫様!」
ずるずると引きずられながらニカッと笑顔を見せたカイが、謎の一言を放つ。
「本当に鉛筆でいいんですかッ!?」
「う、うんっ!」
それに対し、力強く頷いたアオイ。恐らくキュリオが来る前の話の続きだと思われるが……
「……鉛筆? なんの話だい?」
扉が閉まったことを確認し、アオイに向き直ったキュリオはそれほど気に留めた様子もなく訪ねる。
「あ、えっと、欲しい物がないか聞かれたんです」
「…………」
立場をわきまえている彼らには、もっともらしく深刻な表情を浮かべ言葉少なめに伝えるだけで十分だ。
例え、その内容がホワイトデーの贈り物の話だとしても。
「大事なお話、……ですか?」
まさかの言葉に目を丸くしているアオイ。
そしてその後方で勢いよく頭を下げたのはアレスだった。
「……っ! も、申し訳ございません! 出過ぎた真似をっ……いくぞカイ!」
半ば蒼白になりながら呑気にアオイのノートをめくっている剣士の腕を掴んだ。
「痛ててっ! 引っ張るなって! あっ……! アオイ姫様!」
ずるずると引きずられながらニカッと笑顔を見せたカイが、謎の一言を放つ。
「本当に鉛筆でいいんですかッ!?」
「う、うんっ!」
それに対し、力強く頷いたアオイ。恐らくキュリオが来る前の話の続きだと思われるが……
「……鉛筆? なんの話だい?」
扉が閉まったことを確認し、アオイに向き直ったキュリオはそれほど気に留めた様子もなく訪ねる。
「あ、えっと、欲しい物がないか聞かれたんです」
「…………」