狂気の王と永遠の愛(接吻)を~イベント編~
目にうつる違和感
「ブラスト先生!」
「ん?なんだ…カイか」
「…?ってその言い方結構傷つくんですが…」
第一声でため息交じりの言葉を受け取ったカイが恨めしそうに上目使いでガタイの良いブラストを見上げた。
「アオイ姫様を見かけませんでしたか?順番はまだですけど、先程からお姿が…」
もしかして既に並び初めているのではないかとスタート地点を行ったり来たりしていたカイは、一向に姿の見えない愛しい姫にヤキモキしている。
「…心配するな。アオイ姫様はあそこだ」
「え…?」
ブラストの真っ直ぐな視線をカイが追うと…
「…なぜ姫様が侍女のような真似を…」
(侍女っていうのはただあの二人の目を欺くためだけだったはず…)
キュリオの横顔を見つめたままのアオイが銀の王の傍らに佇んでいる。
ここからは遠すぎてその表情はよく見えないが、俯いた陰の色濃さから花が咲いたようないつもの笑みではないのは明らかだった。
カイは目を疑うような光景を前に不気味な違和感を抱き始める。
(…キュリオ様が何も言わないはずがない。けど、意図的にアオイ姫様をお傍に置いているとすれば…)
「あれはキュリオ様のご命令ですか…?」
「ん?なんだ…カイか」
「…?ってその言い方結構傷つくんですが…」
第一声でため息交じりの言葉を受け取ったカイが恨めしそうに上目使いでガタイの良いブラストを見上げた。
「アオイ姫様を見かけませんでしたか?順番はまだですけど、先程からお姿が…」
もしかして既に並び初めているのではないかとスタート地点を行ったり来たりしていたカイは、一向に姿の見えない愛しい姫にヤキモキしている。
「…心配するな。アオイ姫様はあそこだ」
「え…?」
ブラストの真っ直ぐな視線をカイが追うと…
「…なぜ姫様が侍女のような真似を…」
(侍女っていうのはただあの二人の目を欺くためだけだったはず…)
キュリオの横顔を見つめたままのアオイが銀の王の傍らに佇んでいる。
ここからは遠すぎてその表情はよく見えないが、俯いた陰の色濃さから花が咲いたようないつもの笑みではないのは明らかだった。
カイは目を疑うような光景を前に不気味な違和感を抱き始める。
(…キュリオ様が何も言わないはずがない。けど、意図的にアオイ姫様をお傍に置いているとすれば…)
「あれはキュリオ様のご命令ですか…?」