一滴の優しさを
それからは何にもない
俺は安心した
「悪いが今日夜・・・・」
「仕方ない、食べてくる?作っておく?」
「軽めの物を頼む」
ひさしぶりだ
あれほど、束縛して
今日は一人か・・・・
「お先に失礼します」
さてどうする?
軽めのもの?
スープにでも
考えながら横断歩道で立ち止まった
その時、一瞬後ろから強い衝撃を受けた
踏ん張ってなかったから、前の方と車道に押された
「「キャー」」
悲鳴と同時にブレイキの凄まじい音、二人は車のボンネットに弾き飛ばされた
夏子は車の前に転がり足首にタイヤが・・・気を失った
気がつけば病院にいた
事情聴取した
後ろから強い衝撃を受けた
心当たりはないって
「夏子、ごめんまさかこういう事になるとは、気が緩んでしまった」
祥平にも事情を聞いた警察に
メールの話をした
まさか 本当にするとは?
篠木部長も駆けつけた
「岡田、大丈夫か?」
「私よりも巻き沿いになった方が心配、祥平私を狙ったんでしょ?犯人は?」
私一人ならよかった
巻き沿いになった方には申し訳なかった
「さぁ帰ろ?」
二人に支えられて帰っていった
祥平から会社は有休使えと
「そうするけど、祥平気を付けてね」
「何を?」
「女性に誘われてホイホイついて・・」
「俺は夏子一筋・・・」
「お前ら俺の存在はないだろ?」
3人は見詰めて笑い転げた
夏子の笑う姿
気にはしてなかったけど
こういう笑う姿をこれから先
見なくなるとは・・・・
さいしゅう序曲の幕開けになるとは
この時点では思わなかった