一滴の優しさを
幸せな気持ち
祥平も意識が戻り
安堵したら、急に産気づいた
「祥平・・・」
「うん、頑張って来い、名前は考えておく」
俺の意識が戻るまで・・・・
なんて親孝行な子なんだと
よいほうに考えた
まさか未だに小百合が・・・・
夏子の話だと
今、徹也が付ききりで看病しているという話だった
祥平は早く元気に・・・・
さて名前か?
高良と書いて『たから』
大翔と書いて『そら』
大智と書いて『だいち』
篠木が病室に来た
「岡田は?」
「お前は俺より夏子か?夏子は腹のもん絞り出している」
「名前か?でなんで男の子ばかりか?」
「夢でみたんだ、夏子と遊んでいた男の子を」
「しかし祥平にしては真面目な名前ばかりだ」
「おまえならどれだ?」
「俺なら大翔にする、自分で道開き羽ばたくようにと」
「そうか?夏子にも聞かないとな」
「聞いたか?南武の事 こういう事になったのは、自分のせいだと親との縁は切った、小百合について今精神病院で働いているって話を」
「そうなんだ」
「それも岡田が説得したみたいだ」
夏子がな・・・・夏子はそういう事を
被害届も出さず・・・
優しさで・・・・
徹也もたまに顔出していたそうだ。
こういう事で俺が友達を失う事を拒んだんだ。