インキャ！

「やっほーー！尚っち！！！」
後ろから、抱きつかれた。絶対、りっちゃんだ。
あの自己紹介の後、何故か知らないが村上鈴と、仲良くなった。そして、私のことを尚っちと呼び、慕ってくれている。とても嬉しいのだが、尚っちは止めて欲しい。
「はいはい、そーだね〜」
と私が適当な返事をすると、ぷーっと頬を膨らませて怒ってしまった。
「まぁーた、怒らせた。どうすんの？？機嫌悪くなったら、なかなか機嫌直らないよ？」
後ろの方から聞こえたが、こんな事いうのはアイツしかいない。
振り返ってみる。ビンゴだ。がっつり茶髪で、いつでも悪巧みしていそうな顔だ。そいつの名前は、藤原秋斗(フジワラアキト)だ。無駄に運動神経が良く、無駄に頭が悪い。まぁ、俗に言うスポーツバカをかたどった感じのやつだ。
「まぁ、またすぐに戻ってくるんじゃない？」
こ、この優しい声は……！やっぱり、和斗だ。
最近は、この4人で仲良くしている。この4人と一緒に過ごしていると、まぁ、学校生活も悪くはないかな。と思う。