逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~

 わざわざ苦労してまで一緒になった両親のことは、尊敬はしているが、酔狂だなと思わざるをえないのだ。


 刺激第一の遊びならまだしも、長く付き合うとしたら、自己主張の強い女は困る。

 基はそんなことを思いながら偏頭痛の痛みに耐えていたが、いよいよ吐き気がこみ上げてきて、我慢の限界が来た。


(ああ、気分悪い。今日は快晴だが、来週ずっと雨だとかなんとか言ってたしな……。)


「湊、悪い。先に戻ってる」
「かしこまりました」


 基は踵を返し、彼に与えられている常務室へと戻ることにした。



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