ただのジャンケンDeath(デス)
ゲームオーバーと罰
「「「え???」」」
その言葉と共に一人の悲鳴が聞こえた。
モニターに提示されたもの。
それは二人がスイッチを押すときの写真。
奥田はもちろんチョキをだしている。
僕の予想が当たったのはそれだけだった。
いや、予想ではない。
実際に奥田がチョキを押すところを見ていたのだから。
僕達はこのジャンケンで行われた多彩なトラップと策。
そして演技を見抜くことができなかったのだ。
僕は今のジャンケンの時、二人の顔は見ないようにしていた。
いくら前髪をおろしていても見えているのは見えている。
それにこんなゲームをする時の人の心なんて読み取りたくない。
だから見なかった。
だから気づかなかった。