ただのジャンケンDeath(デス)
…………………………………………………………暗い。
ただひたすらに暗い。
何もない真っ暗な世界。
これが人を殺すときの罪悪感の心の奥底なのだろう。
…………………………………………………………こわい。
僕はすぐに乱同から目を離した。
っ!!……………………ああ、もう針が穴から出てきそうだ。
さっきは穴をよく見たから分かっただけだが、
もうすぐ普通に見ても分かってしまうようになる。
その時だった。
イスが動いて奥田の体にぴったりとくっついた。
穴はもう見えない。
なるほど、
これで針に気づく者を減らそうということか。
でも、僕は気づいてしまった。
これはどういうことになるのだろうか。
良いことなのか。
悪いことなのか。
僕も恐怖に襲われた。