ただのジャンケンDeath(デス)
おそらくこの一日で心が折れてしまったのだろう。





壊れている。















「死ねぇ!皆、死ねばいいんだぁ!!





俺だけが生き残る!!!!」















そう言って周りにいる人達をほうきで襲いかかっている。







そのため、ほうきはもう折れていて、





するどいトゲがその先端からいくつも飛び出している。











あれをもろにくらったらヤバいかもしれない。










ナイフは食事用なので小さいが、喉元をやられれば死んでしまうかもしれない。








そして、僕と乱同は暴れていたやつに対してもうひとつ驚いたことがあった。











暴れていたのは僕達のクラスメイトの一人。













大井 新太だ。















「お、大井?あいつ、なにを‥‥‥‥‥‥



いかれちまったのか?」















とにかく大井を止めないと、そろそろヤバいことになってしまう。









だが、大井はもう、そう簡単には止められそうにはない。











大井が10人ほどの中から一人を標的にして襲いかかった。











標的にされた人物。








それを見て僕は胸の辺りから体全体に向けてどんどんと冷めていくように感じた。











標的にされたのは、









花宮。










僕の一番の、唯一の親友だった人。












花宮だと気づいた時、もう体は動いていた。









大井を止めることは諦め、



花宮を助けることだけを考えて動いていた。















「おい影!どこいくんだ!?危ないぞ!!!」
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