ただのジャンケンDeath(デス)
乱同が机に乱暴にご飯を打ち付けた。
ボゴッ!!!
乱同はいきなり僕の頬を思いっきりぶん殴った。
「ばかやろうが!!!!!」
頬がジンジンとはれていくのを感じる。
痛い。
何で殴られたんだ?
分からない。
「何で殴られたか分かってねぇだろ。
お前、さっきしたこと覚えてるか?」
さっきしたことといえば。
「花宮を、助けに行ったこと?」
乱同は小さく頷いた。
たしかあの時、乱同は必死で僕を止めようとしていた。
乱同が僕の胸ぐらをつかむ。
胸のボタンが取れそうだ。
「もう少し考えろよ!!
死んだらそこで終わりなんだ!!!!!!」
僕はあの時、死ぬことなんて考えてなかった。
花宮を助ける、それだけしか、考えられなかった。
「俺とお前のどっちかがこれを仕組んだやつを殴り倒すんだろうが!
お前が死んだら俺しかいなくなるんだ!!!!」
忘れていた。
とても、大事なことを。
固く誓った決意を‥‥‥‥‥‥‥‥。