ただのジャンケンDeath(デス)
「こんなとこで死んだらダメなんだよ!!!!」
そうだ。
忘れていた。
とても、単純なことを。
死んじゃ、いけないんだ。
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ごめん」
「‥‥‥‥‥‥‥‥ちっ!
分かりゃいいんだよ」
乱同はそう言ってイスに座った。
「ほら、座れよ。
はやく食おうぜ」
僕は頷いてイスに座った。
それから僕らは二人とも何も喋らないで昼ごはんを食べ終わった。
教室に戻ろうとした時、乱同が話しかける。
「影。ひとつだけ約束しろ」
「‥‥‥‥‥‥‥‥何?」
「俺よりはやく死ぬんじゃねぇぞ」
「‥‥‥‥‥‥‥‥え?」
思わず聞き返してしまった。
乱同より僕がはやく死なないってことは、
乱同は必ずこのゲームで死ぬっていうことだ。
「このゲームは一人しか生き残れない。
ってことは俺とお前のどっちかは必ずこのゲームで死ぬってことだろ?」
僕は小さく頷く。
「なら、俺とお前が当たったりとかっていうのがでてきちまう。
だから、今のうちに決めなきゃいけないんだ。
どっちが死ぬのかを」
乱同がそんなことを言うとは思っていなかった。
僕もそれは決めないとと思っていたけど、
まさかこうなるとは考えてもいなかった。
でも、本当に今の乱同を信じていいのか?
そう、思った。
誰だって死ぬのはこわい。
僕は奥田と乱同のジャンケンをよく思い出す。
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥嘘を、ついてるのか?」
自然とそんな言葉が出てきた。
乱同と僕が当たった時に、勝ちやすいように嘘をついている。
そう思ってしまった。
「ああ。
そうだな。
嘘だよ。
ただの、冗談だ」
そう言ったときの乱同の顔は、なんだか寂しげに見えた。
~✊✌✋TIMES(ジャンケンタイム)~
最初はグーーーーーーーーーーーーーーー!!!
ジャーンケーン
パーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
ありがとうございました(^.^)(-.-)(__)