一緒に帰ろ。
 買ってきてもらったお茶を飲みながら、初対面の人に私はなんて迷惑をかけているんだろうと、また自己嫌悪に陥っていました。


「大丈夫?」

『はいっ、本当にご迷惑をおかけしました。』

「うん、だいぶ顔色も良くなってきてるみたいだね。あんまり酒強くないんじゃない?ダメだよ、いくら会社の人に酒を勧められたからって無理したら。
断れないのは分かるけど、さっきも大丈夫かなぁって思って見てたんだよ。こんなことになる前に俺が止めてあげるべきだったね。ごめんね。」



(え?


そんなとこ見ててくれてたの?)


私は飲み会の時には、上司についでもらったお酒は一滴も残さず呑むようにしているんです。

だから専務や他の上司からは酒好き、酒豪と誤解されていて、必ずといっていいほど大量に呑まされます。
< 13 / 34 >

この作品をシェア

pagetop