一緒に帰ろ。
貴方がいれば
 ひとしきりトイレで泣いた後、化粧直し。

(私、水田さんのこと忘れるなんて出来るのかな……)


部屋に戻ろう廊下を歩いていたら、向こう側から水田さんが少しだけ眉を歪めて、歩いてきました。


「大丈夫?また、呑みすぎてない?」


(心配、してくれてたんだ。)


『いえ、大丈夫ですよ。今日は加減してますから。』


「そう、ならいいんだ。今日俺、車で来てるから帰り送ってあげるよ~。」




…………はい?



『え!?いや、結構です!タクシーで帰りますから!』


「遠慮しないで~どうせ通り道だし。あ、もちろん変なことしないよ?(ニコッ)」


っっ…………!!


『いや、あのっ……やっぱり結構です!また迷惑かけちゃうかもしれないですし……』


「迷惑なんてかけられたことないよ?俺、今日は朝からずっと外回りで少し運転疲れしててさ。一人だと居眠り運転しちゃいそうなんだ。ね?俺からのお願いだと思ってよ。」


(う~何も言い返せない……)


「はい、決まり~。じゃあ解散後に隣りのコンビニに車で迎えに行くから。」

水田さんは、返事を待たずに言いたいことだけ言って部屋に戻っていきました。
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