黄色のチューリップ
今日から新学期。
学年が上がり中2になる。
先生達が言う“中弛みの時期”。
でも、私にはもちろんそんなの関係なくて、
進学できるのが素直に嬉しかった。
新しい友達が出来るし、
なんといっても、
林間学校がある。
良いクラスだといいなぁと思いながら、
私は1組の教室へと向かった。
まだ1組になったと決まった訳
では無かったけど、私は小1から
今までずっと1組だった。
『えっと…』
私は教室の前に貼ってある
クラス名簿を見ようと、人だかり
の中をうろうろしていた。
「まっき〜、おはよう!」
突然後ろから肩を叩かれ、
振り向くと、そこには1年の時
同じクラスだった亜理沙がいた。
『ありちゃん!おはよう♪』
「まっき〜、また1組だょ。私と一緒!」
『やっぱり?でも、ありちゃんと一緒で良かったぁ♪』
そう言いながら、私たちは
教室に入っていった。
この時は思いもしなかった。
この教室が私の恋の始まりだなんて…