続・俺と結婚しろよ!









会場に移動すると、ちょうど前のグループの演奏が終わり、人々が熱狂していた。

これから、舞台はセッティングに入る。

舞台袖から覗くと、ずっと遠くの地平線まで人で溢れている。

こんなにたくさんの人に観られるのは初めて。

あたしの弱い心が打ち震えた。





「やべぇよ……」



悠真も真っ青な顔をしていて、



「怖い……」



大輝も負けていない。




ヤバい、soleil、出だしから弱気だ。

こんな時、賢ちゃんがいてくれたらいいのに。

賢ちゃんに会ったら、頑張れそうな気がする。

だけど賢ちゃんも最終調整に入っている。

会えるはずがない。

そう言い聞かせた。



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