続・俺と結婚しろよ!
なんだか疲れた俺は、喧騒を避けるために部屋の外に出る。
部屋からは碧の馬鹿笑いが聞こえてきて、ますます複雑な気分になった。
俺、ずっとFのファンだったのに。
賢ちゃんをはじめ、馬鹿ばかりかよ。
そんな俺に、
「よぉ」
彼は話しかけた。
さっきまで酔っ払って、咲良咲良って言っていたのに。
俺の隣にいる賢ちゃんは、随分酔いが抜けたように見える。
俺は、そんな賢ちゃんを見た。
筋肉質の身体に、軽く散らした黒髪。
その黒髪から覗く顔は、意外にもオトコマエだ。
俺はずっと、彼を目標にしてきた。
彼は天才だから。