続・俺と結婚しろよ!





森井さんは、光樹を紹介してすぐに去っていった。

気まずい空気のスタジオには、あたしたちと光樹だけが残された。

誰もが無言で、相手の出方を伺っている様子。

空気もピリピリとしている。





どうしよう、この険悪な空気、もとはと言ったらあたしのせいだ。

光樹がsoleilに入れなかったのも、あたしに振られたのも、あたしのせい。

あたしが何とか丸く収めなきゃ。




そう思い、苦し紛れに言う。





「光樹、よろしくね。

コラボ、頑張ろう」




光樹はそんなあたしを、少し驚いたように見た。

そして案の定……




「咲良!

お前、コイツにそんなこと言っていいのか?」




怒る悠真。




「賢ちゃんが知ったら悲しむぞ?」




その言葉が、ズキンと胸に刺さった。




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