続・俺と結婚しろよ!
「ごめんね、泣かすつもりはなかったのよ」
優理は本当に申し訳なさそうに言う。
茜ちゃんの時もそうだった。
あたしは、賢ちゃんの愛人ってだけで、敵対視している。
そりゃ、確かに僻みや劣等感はある。
だけど、全員が性格が悪い、なんてことはない。
もしかしたら優理も、悪い人ではないのかもしれない。
だけど、賢ちゃんと関係があったのは確か。
そんな人と仲良くはなれない。
「賢ちゃんって言うのね」
優理は茜ちゃんと同じことを言う。
「あたしが関係を持っていたのは、数年前。
今はもちろん何もないわ、気にしないで」
慰めのつもりなのだろう。
だけど、その言葉はあたしの胸を容赦なく抉る。