続・俺と結婚しろよ!
「めちゃめちゃだよ!
めちゃめちゃ!!」
賢ちゃんはそっぽを向いたまま続ける。
「今日は罪滅ぼしでディナーでもと思ったけど、やめた」
「え?」
「家に帰って、ずっと抱きしめてやる」
「ええ!?」
こんな時なのに。
こんなにいい時なのに!
なのに賢ちゃんは、
「俺のスティックが持たねぇんだよ!!」
お馬鹿発言をする。
一瞬、時間が止まった。
耳を疑った。
ここへきて、それ?
だけど……
吹き出してしまった。
「賢ちゃん、やっぱり馬鹿」
なんて言って。
なんとなく分かった。
賢ちゃんは、あたしを元気付けようとしてくれたんだ。
あたしも駄目だよね、いつまでも引きずっていたら。
そんな賢ちゃんが、ますます好きになったよ。