続・俺と結婚しろよ!





だけど、



「夏フェス!?」



賢ちゃんは本気で驚いていて。

蒼さんと慎吾さんも、驚いた顔でお互いを見ていて。

この異様な光景に、口を噤んだ。





まさか……




まさか、これって……







「そうだ、てめぇら。

今月末の夏フェス、頼んだぞ」




当然のように優弥さんが言う。

その瞬間、



「はぁ?聞いてないって!!何それ!」



「そうやって勝手に予定入れるのやめろ!」



「優弥の独裁だよぉ」




口々に文句を言うメンバー。

あたしは口をあんぐりと開けて、この奇妙なやり取りを見ていた。





冗談だよね?

あたしの前で繰り広げられてること、冗談だよね?








優弥さんはさらに続ける。




「早く教えても、てめぇら真面目にやらねぇだろ!

てめぇらに必要なのは、焦りと集中力だ!」



「最低だ!」



「優弥の馬鹿!鬼!!」




賢ちゃんの家……あたしの新居に、彼らの悲鳴が響いていた。





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