続・俺と結婚しろよ!
「俺は咲良と付き合うためなら、森井さんに土下座でもする。
それでもだめなら、無断で付き合う。
……か、子供を作る」
「はぁ!?」
あたしは素っ頓狂な声を上げていた。
賢ちゃん、いくらなんでも、それはぶっ飛びすぎだよ!
だけど賢ちゃんはまんざらでもないようで。
「それくらい離すつもりはねぇんだよ」
あたしに優しく言う。
「だから、咲良は安心しろ。
俺を信じろ」
そんなことを言われると、信じてしまうよ。
賢ちゃんがそう言うなら、大丈夫な気がする。
だけどね、一番いい方法。
それは、
「Fが発売を取りやめるか、わざと負ける気はないの?」
ということだ。
そうすれば、ことは穏便に済むはずだが、
「悪い。その気は全くねぇ」
賢ちゃんは静かに言った。