続・俺と結婚しろよ!
「咲良ちゃん?」
電話の向こうで、茜ちゃんの困った声が聞こえる。
「あたし、映画でミュージシャンの役をするんだけどさぁ……
知り合いに誰もいなくて」
「ミュージシャン?」
思わず聞き返した。
何も考えていなかったけど、あたしもミュージシャンだ。
「あたしで力になれる?」
そう聞くと、
「咲良ちゃんだと嬉しいんだけど……」
遠慮がちに茜ちゃんは言う。
「実は、ドラマーの役なんだ」
「え?」
「soleilの悠真さんにドラム、教えてもらえないかな?」