続・俺と結婚しろよ!






あたしは振り返ってスタジオを見ていた。

悠真のバイクはすでになくなっていて、悠真を呼び止めるには遅かったことに気付いた。

もう少し早かったら何とかなったのに!






「ごめん、今、悠真いなくて」




あたしは焦って茜ちゃんに伝える。

すると、



「そっか……」



すごく残念そうな茜ちゃんの声。

そんな茜ちゃんを放っておけなくて、



「とりあえず、うちに来なよ!」



あたしは言っていた。





「賢ちゃんの電子ドラムあるし!

賢ちゃん帰ってこないし!」



「え?」



「悠真には連絡して、うちに来てもらうようにするから!!」



「……ありがとう!」




すごく嬉しそうな茜ちゃんの声を聞いて、あたしはにやけていた。





東京に来て寂しかったんだ、友達がいないから。

だから、こうやってたまに茜ちゃんに会えると、すごくリフレッシュになる。



< 321 / 629 >

この作品をシェア

pagetop