続・俺と結婚しろよ!






だけど……

肝心の悠真と連絡が取れなくて。

いたずら電話と思うほどの電話と、メモリーがいっぱいになるほどのメールを送ったのに、音沙汰無しだ。

だから仕方なく、あたしたちは電子ドラムの置いてある部屋に座っていた。





この集合住宅で、普通のドラムを叩くのは不可能だ。

だから電子ドラムなのだろうけど……

置いてあるだけで、賢ちゃんが使っているところを見たことはない。

そういえば、賢ちゃんが間近でドラムを叩いているのを見たことすらない。

一番近かったのが、ふとももフェチの時。

……といっても、あたしはボーカルで賢ちゃんの前にいるから、見えるはずもないのだ。





今さら賢ちゃんに叩いてって言っても、嫌がるだろうな。

何となくそんな気がした。



< 323 / 629 >

この作品をシェア

pagetop