続・俺と結婚しろよ!
だけど……
肝心の悠真と連絡が取れなくて。
いたずら電話と思うほどの電話と、メモリーがいっぱいになるほどのメールを送ったのに、音沙汰無しだ。
だから仕方なく、あたしたちは電子ドラムの置いてある部屋に座っていた。
この集合住宅で、普通のドラムを叩くのは不可能だ。
だから電子ドラムなのだろうけど……
置いてあるだけで、賢ちゃんが使っているところを見たことはない。
そういえば、賢ちゃんが間近でドラムを叩いているのを見たことすらない。
一番近かったのが、ふとももフェチの時。
……といっても、あたしはボーカルで賢ちゃんの前にいるから、見えるはずもないのだ。
今さら賢ちゃんに叩いてって言っても、嫌がるだろうな。
何となくそんな気がした。