続・俺と結婚しろよ!





怒ってるも何もない!

状況を理解していないあたしは、



「また茜ちゃんに手ぇ出して!」



なんて言う。




仕方ないよ、実はあたし、賢ちゃんが女性と話しているのを初めて見た。

だから、ドキッとしたんだ。

また茜ちゃんを口説いているのではないかって。






だけど、やっぱりあたしの被害妄想で、



「分かってるだろ?

咲良しかいねぇんだよ」



照れもせずにストレートに言う賢ちゃん。

そんな賢ちゃんに、いちいちキュンキュンしてしまう。








そんな訳で、茜ちゃんは笑顔で去っていった。

なんだか賢ちゃんと茜ちゃんのわだかまりも解消されたようで嬉しかった。




「次からは野郎に教えてもらえよ」




賢ちゃんは茜ちゃんに言う。

野郎とは、もちろん悠真のことだ。




「俺、教えるの苦手だから」




そんな賢ちゃんに、茜ちゃんは何度も頭を下げていた。





< 339 / 629 >

この作品をシェア

pagetop