続・俺と結婚しろよ!




「この幸せが壊れてしまうのかな」



ぽつりと零したあたしに、



「心配するな」



賢ちゃんは言っていた。

何の根拠もないのに。


そんな賢ちゃんにイラっとする。

だいいち、棄権してくれれば全て丸く収まるのに。






「賢ちゃんは分かってくれない!」




あたしは、いつものように賢ちゃんに突っかかる。

賢ちゃんは、やっぱり少し困った顔であたしを見た。




「プライドとか勝負とか、どうでもいい!

例え光樹に負けたとしても、あたしは賢ちゃんが好きなんだから!!」



「負けねぇよ」




ぽつりと賢ちゃんが言った。

あたしは、賢ちゃんに釘付けになる。





「だてに十年以上やってるんじゃねぇ。

前川にも、お前らにも負けねぇよ」



「酷い!馬鹿にしてるの!?」



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