続・俺と結婚しろよ!
「それくらい、焦ってんだ。
咲良がこのまま有名になって、前川以外にも狙う奴が出てきて……」
「そうだとしても、あたしは賢ちゃんが好き」
こんなにこんなに好きなんだよ?
好きって言葉で表せないほど、賢ちゃんが好きなんだよ。
「それに、それくらい有名になりたい。
賢ちゃんと並んでも恥ずかしくないほど」
「……馬鹿野郎」
賢ちゃんは顔をくしゃっとしてあたしを見た。
そして、その大きな手を伸ばす。
あたしは、賢ちゃんの胸の中で幸せを噛み締めた。
お馬鹿でお調子者、やることは豪快な賢ちゃん。
だけど、時々繊細にもなる。