続・俺と結婚しろよ!
「F、どんな曲を持ってくるだろうね」
椅子に座りながら光樹が言う。
光樹はいつもの爽やか路線で、白いシャツにストライプのパンツ。
アコースティックギターを綺麗に磨いている。
「ま、すげぇ曲なのは間違いねぇ」
悠真がぽつりと言う。
「奴ら、ふざけてるのか。
俺たちがあいつらに勝てる訳ねぇのに」
「でも、それは技術で、でしょ?」
光樹は悠真を見て、口元を歪めた。
「Fと僕たちはアピールの仕方も違う。
僕たち、今人気絶頂期だし」
自分でそれを言うか!?
「それに、今回の曲、僕は自信あるよ?」
光樹は不敵に笑っていた。