続・俺と結婚しろよ!






ひな壇に戻る時、賢ちゃんの顔を見ることが出来なかった。

何だかひどく照れてしまって。






そして、



「次はFの皆さんです」



司会者の声が聞こえた。






Fの四人は前に出ていて、あたしの隣には誰もいない。

ついさっきまで賢ちゃんがいて、あたしの手を握ってくれていたのが信じられなかった。

今、賢ちゃんはお馬鹿を完全封印して玄となる。







「よろしくお願いします」




Fの四人が、だるそうに頭を下げた。

いつもはあんなにお馬鹿なのに。

優弥さん以外オーラなんてなくて、いつも子供みたいにじゃれて笑っているのに。

なのに、今の四人はカリスマオーラを纏う、カッコイイFになっていた。

その様子を見るだけで、ようやく落ち着いた鼓動が再び速くなる。



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