続・俺と結婚しろよ!






なんだか慌ただしくて、賑やかで。

賢ちゃんらしい家族だった。

そして、この人たちといると、あたしまで元気になれそうだった。







「いらっしゃいませ!

ご注文をお伺いします」




あたしは必死で注文を取り、料理を運んだ。

小さな洋食屋なのに、ランチの客でいっぱいだった。

人気店なのかな、なんて思った。

賢ちゃんのお母さんと顔見知りのお客さんもいたりして。

カウンターで楽しそうに話している。




だけど……





「ヤバい!

あの人、玄のお母さんかな?」



「何となく似てる!」



「店長、玄の弟なんでしょ?」




そんな声が聞こえ、思わず店内を見回した。





やたら若い客もいると思ったけど、Fのファンの聖地にもなっているのか!

それにしても、今日はその玄が料理をしているなんて、誰も想像だにしていないだろう。



< 438 / 629 >

この作品をシェア

pagetop