続・俺と結婚しろよ!
なんだか慌ただしくて、賑やかで。
賢ちゃんらしい家族だった。
そして、この人たちといると、あたしまで元気になれそうだった。
「いらっしゃいませ!
ご注文をお伺いします」
あたしは必死で注文を取り、料理を運んだ。
小さな洋食屋なのに、ランチの客でいっぱいだった。
人気店なのかな、なんて思った。
賢ちゃんのお母さんと顔見知りのお客さんもいたりして。
カウンターで楽しそうに話している。
だけど……
「ヤバい!
あの人、玄のお母さんかな?」
「何となく似てる!」
「店長、玄の弟なんでしょ?」
そんな声が聞こえ、思わず店内を見回した。
やたら若い客もいると思ったけど、Fのファンの聖地にもなっているのか!
それにしても、今日はその玄が料理をしているなんて、誰も想像だにしていないだろう。