続・俺と結婚しろよ!
店の横にある小部屋だった。
賢ちゃんは扉を閉め、鍵をかける。
カチャリと心地よい音が鳴った。
そして、あたしは部屋を見渡した。
小さい部屋に、たくさん写真がかけてあった。
若い頃のF。
小さい頃の賢ちゃん。
その賢ちゃんは、あたしの記憶の中の賢ちゃんと同じで、いたずらな笑みを浮かべている。
そして、学校のジャージや、バスケットボール。
古びたドラムに、サイン入りの色紙まで。
ヤバい。
これ、ファンからしたら、相当のお宝だろう。
そして、あたしも見惚れてしまう。
「大袈裟だよな、こんなの作って」
そんなことない!
お父さん、賢ちゃんのこと、すごくすごく自慢だったんだよ!