続・俺と結婚しろよ!
そんななか……
「お前、咲良に手ぇ出してるのか?」
試合を終えた賢ちゃんが、すっごい顔であたしたちを見ている。
少し乱れた髪。
顔はうっすら紅潮していて。
なんだか少年みたいな賢ちゃんに、どきんとしてしまった。
「咲良ちゃん、可愛いよな」
賢ちゃんの友達はわざとらしくそう言う。
「歌も上手いし、性格良さそうだし!
俺、もらっちゃおかなー」
「ふざけんな!」
賢ちゃんは口を尖らせ、ぎゅっとあたしの手を引く。
体勢を崩したあたしは、賢ちゃんの胸に倒れかかって。
賢ちゃんの身体に触れ、さらにドキドキしてしまう。
だめだよ、賢ちゃん。
こんなところで!