続・俺と結婚しろよ!
「君は、僕の大切な咲良を、僕よりも大切に出来るか?」
賢ちゃんはぎゅっと口を噤んでお父さんを見た。
そして、ゆっくりと告げる。
「出来ます。
絶対、大切にします」
その言葉がすごく嬉しい。
賢ちゃんは、今までもあたしを大切にしてくれた。
あたしの我儘を聞いてくれて、駄目な時は叱ってくれて。
「なので……
よろしくお願いします」
賢ちゃんは深々と頭を下げる。
「咲良さんを、ください」
もう駄目だ。
涙腺緩みっぱなしだ。
あたしは、口元を押さえ、必死に泣くのを我慢する。
賢ちゃんが愛しくて。
こんなにも愛されていて。
すごくすごく幸せだと思ったんだ。