続・俺と結婚しろよ!







そんな訳で、またまた賢ちゃんの力を借りることになった新曲。

ドラムを叩く悠真の横で、賢ちゃんはジュースを飲みながら楽譜を見ていた。

くつろぎすぎだ。

だけど、あたしには意味不明なことをちょこちょこっと言ったりする。

すると、悠真の音がどんどん変わっていくのだ。

そんな様子を、大輝とあたしは驚いて見ていた。








「賢ちゃん、やっぱすげぇな」




悠真が感心している。




「普段、何考えて練習してるんだ?」



「あぁ……」




賢ちゃんは少しだるそうに答える。





「カップラーメンはどれが美味いかとか」



「は?」



「優弥はなんで服のセンスが悪いのかとか」



「……」



「俺のスティック、すげーだろとか」



「もういいから」




思わず言っていた。




駄目だ、賢ちゃんは真面目に答えるつもりもない。

それとも、本当にそんなことを考えているのだろうか。

どちらにせよ、賢ちゃんに聞いたことが間違いだった。



< 509 / 629 >

この作品をシェア

pagetop