続・俺と結婚しろよ!
そんな訳で、またまた賢ちゃんの力を借りることになった新曲。
ドラムを叩く悠真の横で、賢ちゃんはジュースを飲みながら楽譜を見ていた。
くつろぎすぎだ。
だけど、あたしには意味不明なことをちょこちょこっと言ったりする。
すると、悠真の音がどんどん変わっていくのだ。
そんな様子を、大輝とあたしは驚いて見ていた。
「賢ちゃん、やっぱすげぇな」
悠真が感心している。
「普段、何考えて練習してるんだ?」
「あぁ……」
賢ちゃんは少しだるそうに答える。
「カップラーメンはどれが美味いかとか」
「は?」
「優弥はなんで服のセンスが悪いのかとか」
「……」
「俺のスティック、すげーだろとか」
「もういいから」
思わず言っていた。
駄目だ、賢ちゃんは真面目に答えるつもりもない。
それとも、本当にそんなことを考えているのだろうか。
どちらにせよ、賢ちゃんに聞いたことが間違いだった。