続・俺と結婚しろよ!





「主人……あまり店に顔を出していないみたいで。

みなさんに、迷惑がかかっていませんか?」





そうなのだ。

ここへ来て、ずっと気になっていた。

賢ちゃんはオーナーなのに、店のことをスタッフに任せすぎなのではないかと。






だけど上田さんはいえと首を振る。




「オーナー、よく来ますよ。

忙しいの分かっているのに。

それで、今月は無理するなと料理長と言っていたのです。

それなのに、料理長が倒れてしまって……」





そうなんだ。

賢ちゃん、スタッフからそんな風に思われているんだ。





落ち着いてきた厨房から、スタッフと賢ちゃんの話し声が聞こえる。

賢ちゃん、ここでもみんなから好かれているんだね。

すごく嬉しいよ。

そして、自慢の夫だ。




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