続・俺と結婚しろよ!






「かわいい……」




その一言だった。






よちよちと上手に歩く男の子。

その手には、小さなサッカーボールを持っている。

そしてあたしたちを見て、いたずらそうににやりと笑う。

どことなく奥さんの面影もあるが、蒼さんそっくりだ。

赤ちゃんなのに、美少年なのだ!







「柊君、おじさんのところにおいで〜」



賢ちゃんがにこにこして手を伸ばすが、



「たあ!」



彼は持っていたボールを投げつけた。

それが見事に賢ちゃんの顔面に直撃して、ぶっ倒れる賢ちゃん。




「柊君っ!おじさん、もうだめだ!」




そんな賢ちゃんの上に乗って、ゆさゆさと身体を揺らす柊君。

すごく楽しそう。

柊君をあやす賢ちゃんを見ていたら、賢ちゃんもいいパパになるんじゃないかなと思った。




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