続・俺と結婚しろよ!






「あー賢一、ごめんねぇ、柊君がいたずらして」




リビングから蒼さんが出てきて、柊君を持ち上げる。

そして、柊君は蒼さんの顔をバシバシ平手打ちしている。

なかなかわんぱくな男の子のようだ。

挙げ句の果てに、かっこいい蒼さんの鼻の穴に指を突っ込もうとする始末。





「柊君、誰に似たんだろう。

優弥かなぁ……」




蒼さんはぶつぶつ呟きながら、あたしたちをリビングへ案内してくれた。






立派な家だから覚悟はしていたが、リビングもやっぱり素敵だった。

吹き抜けに、大きな窓。

広いリビングの横には、子供用のジャングルジムも置いてあって。

蒼さんから降りた柊君は、ジャングルジムへと駆けていく。

そして、



「柚、泣き止んだ?

偉い子だね」



奥さんが、抱えていた女の子を床に降ろした。



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