続・俺と結婚しろよ!
「なぁ、前から気になっていたけど、『Messiah』どう叩いてんだ?」
悠真が不思議そうに言う。
「あのハイハットを叩きながらのスネアは無理だろ。
音重ねてんのか?」
「……なはずねぇよ」
賢ちゃんは悠真のドラムに足を乗せ、悠真が怒ってそれを叩き下ろす。
「気合いでいけるぞ」
「いけねぇよ」
「だから言っただろ。
俺のスティックさばきはすげぇって」
「アンタ、うぜぇ」
結局、賢ちゃんと悠真は言い合いをしていた。
あたしにははっきり分からないけど、何となく分かった。
やっぱり賢ちゃんはすごいということが。