続・俺と結婚しろよ!
「相変わらず無茶するな」
賢ちゃんは困った顔であたしを見た。
「どうせ俺に会いたくねぇから、ファミレスかどこかで時間を潰す気だったんだろ」
「賢ちゃん、エスパー?
キモいんだけど」
あたしの考えていることなんて、賢ちゃんにはお見通しだ。
賢ちゃんは馬鹿ばっかりしているけど、人の気持ちには敏感なんだ。
「咲良、有名人なんだから気をつけろよ」
賢ちゃんはそう言って、タクシーの窓から外を見た。