続・俺と結婚しろよ!
夜の繁華街を走るタクシー。
街のネオンが、賢ちゃんの顔を色とりどりに染めた。
そして、大型テレビには、なぜかsoleilのMVが流れている。
こっちを見て笑顔で歌うあたしに、思わず見惚れていた。
有名人か……
ここ数ヶ月で、すっかり有名人になってしまった。
いまだにそれが信じられない。
「ま、あの野郎が教えてくれたから良かったものの」
小さく呟く賢ちゃん。
そんな賢ちゃんに、
「あの野郎?」
思わず聞く。
「悠真だよ。俺たち、メル友なんだ」
「はぁ!?」
「悠真が咲良、酷く落ち込んでるって。
……まぁ、そんなことだろうと思ったけど」
賢ちゃん、いつの間に悠真とメル友に?
……てか、やっぱり慰めに来たんだ。